不妊治療アドバイスブックでは、不妊治療をお考えの方にあてて、当院長が不妊治療に関する技術や考え方などの情報をお伝えしていきます。
ヒューナーテスト(性交後試験) 2012.01.26更新
当センターでは、ヒューナー(フーナー)テストを重要視しています。
この検査は、性交後試験とも呼ばれます。ヒューナーテストとは、夫婦生活の後、 実際に頚管粘液の中に精子が進入できているかを判定する検査です。
子宮頸管(子宮の入口)では、生理周期により異なった性質の 頚管粘液が分泌されています。卵胞が成長し、排卵が近づくと、 頸管粘液の分泌が増え、粘調性が増加します。 この時期にヒューナーテストを行います。
排卵日が近づいた検査前日の夜~当日の朝に 夫婦生活を持ってから病院へ来てもらいます。生理周期・卵管に問題なく、ヒューナーテストが良好であれば、自然妊娠するはずです。ヒューナーテストが良好でない場合は、 数回行います。次周期に再検査することもあります。
ヒューナーテストは、タイミング指導・人工授精が有効かどうかを見極める重要な検査になります。
ICSI顕微授精 2012.01.26更新
顕微授精(ICSI)について 男性因子が原因の場合、通常の培精方法(卵子と精子を混ぜ合わせること) では、受精しない場合があります。さらに、受精障害は、卵子の透明帯や卵細胞膜にも あると考えられています。
このような場合、顕微授精が受精率を向上させる技術となります。この方法は、精子を一つインジェクションピペットという細いガラス管に入れ、卵細胞質に直接注入する方法です。
タイミング療法とクロミフェン 2012.01.26更新
妊娠するためには、卵子と精子が出会うことが重要です。クロミフェンを服用しながら
夫婦生活のタイミングをみることがあります。クロミフェンを服用すると、頸管粘液が減少して精子が子宮内や卵管内に進入しにくくなります。よって、卵子と精子が出会いにくくなります。
通常の排卵周期があれば、クロミフェンの投与は慎重に行うのが当センターの方針です。
下記の本は、加藤レディスクリニック(KLC)の加藤修院長が著された本です。不妊治療の問題点や、あるべき姿が詳細に書かれています。
『不妊治療はつらくない ― むだな検査や薬がふたりの赤ちゃんを遠ざける』
加藤修著